7つの士業の違い — 何を頼めるか、一覧で整理

更新:2026年10月28日 / twentyfive合同会社 編集部

「士業」と呼ばれる国家資格は、それぞれ法律で「この資格者しかできない仕事(独占業務)」が決められています。相談先を間違えると、話を聞いてもらえても手続きまでは頼めない、ということが起こります。まずは全体像を押さえておきましょう。

一覧表:主な業務と根拠法

資格主な独占業務よくある相談根拠法
弁護士法律事務全般(交渉・訴訟の代理など)離婚、相続の争い、交通事故、刑事事件、企業の契約・紛争弁護士法
司法書士登記・供託の手続きの代理、裁判所・法務局に出す書類の作成。認定司法書士は簡易裁判所での訴訟代理(訴額140万円以下)相続登記、会社の設立・役員変更の登記、少額の債務整理司法書士法
行政書士官公署に出す書類、権利義務・事実証明に関する書類の作成と提出手続き建設業・飲食店などの許認可、在留資格(ビザ)、遺産分割協議書、内容証明行政書士法
税理士税務代理、税務書類の作成、税務相談(無償でも税理士でなければできない)確定申告、法人の決算・申告、相続税の申告、税務調査の立ち会い税理士法
社会保険労務士労働・社会保険の法令に基づく申請書類の作成と提出代行社会保険・雇用保険の手続き、就業規則、給与計算、助成金、労務トラブルの相談社会保険労務士法
弁理士特許・実用新案・意匠・商標の出願の代理特許出願、商標登録、知的財産の権利侵害の相談弁理士法
公認会計士財務書類の監査・証明上場企業・大会社の会計監査、IPO準備、M&Aの財務調査公認会計士法

迷ったときの考え方

「争いがあるか」で弁護士かどうかが分かれる

相手と意見が対立していて交渉や裁判が必要になりそうなら、まず弁護士です。司法書士や行政書士は、争いのない手続きや書類づくりが中心で、相手方との交渉を代わりに行うことは原則としてできません(認定司法書士の簡易裁判所での代理など、一部の例外があります)。

「どこに出す書類か」で書類系の資格が分かれる

  • 法務局(登記)や裁判所に出す書類 → 司法書士
  • 都道府県・市区町村・入管などの役所に出す許認可の書類 → 行政書士
  • 税務署に出す書類 → 税理士
  • 年金事務所・ハローワーク・労働基準監督署に出す書類 → 社会保険労務士
  • 特許庁に出す書類 → 弁理士

1つの案件に複数の資格が関わることもある

相続や会社設立のように、登記・税金・役所の手続きが一度に発生する場面では、複数の士業が関わるのが普通です。こうした場面の具体的な分担は、相続の手続きと会社設立の記事で整理しています。

弁護士は弁護士法上、税理士や弁理士の業務も行えます(それぞれの会への登録が必要)。公認会計士も税理士として登録できます。一覧表は「主にその資格の人に頼む仕事」の目安としてご覧ください。
この記事は一般的な情報の提供を目的としており、個別の事案についての法的・税務的な助言ではありません。具体的なご相談は、各資格の専門家にお問い合わせください。