借金の相談は弁護士か司法書士か — 140万円の線引き

更新:2026年10月28日 / twentyfive合同会社 編集部

借金の整理は、弁護士にも司法書士にも相談できます。ただし司法書士が代理できる範囲には上限があり、借金の額や手続きの種類によっては弁護士でなければ対応できません。

司法書士が代理できる範囲

法務大臣の認定を受けた司法書士(認定司法書士)は、簡易裁判所で扱う事件(訴額140万円以下)について、交渉や訴訟を代理できます。債務整理では、借入先1社ごとの債権額が140万円を超えると代理できません(最高裁判所の平成28年6月27日判決で、この範囲は個別の債権ごとに判断するとされました)。

手続きごとの違い

手続き内容弁護士司法書士
任意整理貸金業者と交渉して、利息のカットや分割払いの条件を決め直すできる1社あたり140万円以下なら代理できる(認定司法書士)
過払い金の請求払いすぎた利息を取り戻すできる1社あたり140万円以下なら代理できる(認定司法書士)
個人再生裁判所の手続きで借金を大幅に減らし、原則3年で分割返済する代理人として申立てできる申立書類の作成はできるが、代理人にはなれない
自己破産裁判所の手続きで、原則として借金の支払い義務を免除してもらう代理人として申立てできる申立書類の作成はできるが、代理人にはなれない

個人再生や自己破産は地方裁判所の手続きなので、本人に代わって裁判官とのやり取りや審尋に対応できるのは弁護士です。司法書士に頼む場合は、書類は作ってもらえても、裁判所には本人が対応することになります。

選び方の目安

  • 借入先がどこも140万円以下で、任意整理で解決できそう → 司法書士でも弁護士でも
  • 1社でも140万円を超える借入がある → 弁護士
  • 個人再生・自己破産になりそう → 弁護士(代理人として手続き全体を任せられる)
  • 家族や勤務先に知られずに進めたい、住宅を残したい → 方法の選び方が重要なので、最初に複数の方法を比べて説明してくれる事務所へ
債務整理の費用は事務所ごとに自由に決められています。日本弁護士連合会と日本司法書士会連合会は、任意整理の報酬について上限の目安となる規程を設けているので、見積もりが高すぎないかの判断材料になります。法テラス(日本司法支援センター)では、収入などの条件を満たせば無料の法律相談や費用の立替えを利用できます。
この記事は一般的な情報の提供を目的としており、個別の事案についての法的・税務的な助言ではありません。具体的なご相談は、各資格の専門家にお問い合わせください。