士業の懲戒処分はどう公表されるか — 資格ごとの仕組みの違い
士業が法令や職業上のルールに違反すると、懲戒処分を受けることがあります。ただ、誰が処分するのか、どこにどのくらいの期間公表されるのかは、資格によってかなり違います。当社が士業ポータルを運営するなかで調べた内容をまとめました。
誰が処分するか
| 資格 | 懲戒をする者 | 主な公表の方法 |
|---|---|---|
| 弁護士 | 所属する弁護士会(弁護士法56条)。日本弁護士連合会に審査を求めることもできる | 官報、日本弁護士連合会の機関誌『自由と正義』、一部の弁護士会のウェブサイト |
| 税理士 | 財務大臣 | 官報での公告(税理士法47条の4)。国税庁のウェブサイトにも掲載 |
| 公認会計士 | 内閣総理大臣(金融庁) | 金融庁の報道発表 |
| 司法書士 | 法務大臣(法務局長などに委任) | 官報、各法務局・日本司法書士会連合会 |
| 社会保険労務士 | 厚生労働大臣 | 官報、厚生労働省のウェブサイト |
| 弁理士 | 経済産業大臣(日本弁理士会も会則に基づく処分を行う) | 官報、特許庁・日本弁理士会のウェブサイト |
処分の種類
処分の重さは資格によって呼び方が違いますが、おおむね「戒告」(最も軽い注意)、「業務停止」(一定期間、業務ができない)、「登録の抹消・除名」(資格者として活動できなくなる)の段階に分かれます。
公表される期間
官報に載った記録は残り続けますが、ウェブサイトでの掲載は期間を区切っていることが多く、たとえば金融庁は公認会計士の処分について、処分期間が過ぎた後に個人名などを削除する運用をしています。処分は、本人の更生や再出発との兼ね合いも考えて公表されるものです。
当社の掲載方針
当社の士業ポータルでは、処分を公表している機関の運用に合わせ、戒告は掲載せず、業務停止は処分期間が過ぎたら掲載を取りやめ、登録の抹消・除名にあたる処分のみ継続して扱う方針をとっています。また、公表元が掲載を取りやめた処分は、当社でも取りやめます。
処分の有無を確実に確かめたい場合は、官報や、処分を行った機関・団体の公表資料を直接ご確認ください。
この記事は一般的な情報の提供を目的としており、個別の事案についての法的・税務的な助言ではありません。具体的なご相談は、各資格の専門家にお問い合わせください。
